地帯運賃制度


地帯運賃制度とは、対象地域をいくつかの「地帯(ゾーン)」に区分し、同一地帯内の輸送には一律の運賃を適用し、複数の地帯をまたぐ輸送には規定の地帯間運賃を合算して適用する運賃算出システムのことです。

この制度は、距離や重量ごとに細かく料金を算出する手間を省き、運賃体系をシンプルにできる点が最大のメリットです。荷主にとっては配送コストの見積もりや管理が容易になり、物流事業者にとっては請求業務などの事務負荷を大幅に削減できます。宅配便や共同配送などで広く採用されています。一方で、同一地帯内であっても実際の走行距離に差が生じるため、短距離の輸送が相対的に割高になり、長距離の輸送が割安になるという「コストの不公平感」が生じやすい点がデメリットです。

物流2024年問題を受けたドライバーの待遇改善や燃料高騰に伴い、適正運賃の収受が急務となっています。これに対し、物流DXの進展によって、実運行データをもとに地帯区分を動的に見直す「ダイナミック・ゾーン運賃」の導入が進んでいます。また、温室効果ガス削減を目指すグリーンロジスティクスにおいて、共同配送やモーダルシフトの利用促進に向けた、新たな広域地帯運賃の標準化も試みられています。

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