横持ちとは、物流において自社の拠点間や倉庫内、あるいは配送の過程で発生する、最終目的地への直接輸送ではない中間的な「水平方向の移動」を指します。基本的には付加価値を生み出さない、削減すべき非効率な工程とされています。
一般的な幹線輸送が目的地へ直行するのに対し、横持ちは「工場から一時保管用の外部倉庫への移動」や「大型車からラストマイル用の小型車への積み替えに伴う移動」などを指します。引越しにおいては、道幅が狭く大型トラックが入れない場合に、住居から離れた停車場所まで軽トラックや台車で荷物をピストン輸送する作業が該当します。横持ちは、荷役作業や一時保管の手間を増加させ、燃料費や人件費、リードタイムの増大を招きます。そのため、物流コスト削減の観点から「いかに削減・最適化するか」が重要な課題となります。なお、ビルの高層階への搬入など垂直方向の移動を指す「縦持ち」は関連用語です。
深刻化するドライバー不足や働き方改革への対応、温室効果ガス削減を目指すグリーンロジスティクスの観点から、横持ちの削減は急務となっています。AIを活用した輸配送ルートの最適化や、倉庫内のDX・自動化により、無駄な拠点間移動の排除が進んでいます。さらに、共同配送の推進やモーダルシフト、中継輸送の導入により、非効率な横持ちを最小限に抑え、持続可能な運行体制への移行が進んでいます。