通運事業とは、鉄道貨物輸送において、貨物駅と荷主の間の集荷・配達や、駅構内での荷役作業などを行う事業です。かつての通運事業法廃止後は、貨物利用運送事業法における「鉄道貨物利用運送事業」等に位置づけられています。
通運事業は、大量輸送を得意とする鉄道と、ラストワンマイルを担うトラック輸送をシームレスにつなぐ重要な役割を果たしています。メリットとしては、鉄道の大量輸送力を活かした長距離輸送の効率化や、長距離トラックドライバー不足の緩和が挙げられます。また、貨物駅にコンテナを一時保管できるため、柔軟な出荷調整が可能です。一方で、天候や災害による鉄道の運休リスク、駅周辺でのドレージトラック確保の制約、定時運行への依存度が高いことによる急なスケジュール変更への対応の難しさが課題となります。
トラックドライバー不足への対応やグリーンロジスティクスの推進に向け、鉄道へのモーダルシフトが加速し、通運事業の重要性は極めて高まっています。最新のDX技術により、コンテナのGPS追跡や運行状況のリアルタイム可視化が進み、従来のアナログな手配が大幅に効率化されました。さらに、駅構内荷役の自動化やEVトラックによるドレージの導入など、環境負荷低減と省人化の両立が進められています。