トラック運送業とは、自動車(トラック)を用いて顧客の貨物を運送し、その対価として運賃を受け取る事業です。日本の国内貨物輸送の約9割(トンベース)を担い、人々の生活と経済活動を支える不可欠な社会インフラです。
事業開始には国土交通大臣等の許可が必要ですが、1990年の規制緩和以降、参入や運賃設定は基本的に自由化されています。トラック運送の最大のメリットは、仕出し地から届け先まで直接運ぶ「ドア・ツー・ドア」の柔軟性と、多頻度小口配送にも対応できる高い機動性にあります。鉄道や船舶と連携した一貫輸送でも重要な結節点となります。一方で、道路渋滞や天候による遅延リスクがあり、個々に運行するため積載効率の低下やCO2排出量の増加が課題となりやすい側面もあります。
業界は「2024年問題」の法規制に対応し、持続可能な構造への転換を急いでいます。自動運転トラックの実用化や運行管理のデジタル化(DX)が進むほか、荷待ち時間を削減する予約システムの導入、さらにはEVトラックの普及やモーダルシフトなど、グリーンロジスティクスと労働環境改善を両立する取り組みが本格化しています。