概要
トリプルマストとは、フォークリフトの荷役支柱(マスト)が3段階に伸縮する仕様のことです。最大揚高を高く確保できる一方で、縮めた際の車両全高を低く抑えられるため、高さ制限のある場所での作業に適しています。
詳細説明
トリプルマストは一般的に「3段フルフリーマスト」とも呼ばれます。最大の特徴は、フォーク(爪)を一定の高さまで上昇させてもマスト自体が上に伸びない「フルフリー機能」を備えている点です。これにより、天井の低いコンテナ内やトラックの荷台、シャッター高に制限がある倉庫内でも、マストを天井にぶつけることなく安全に昇降・荷役作業が行えます。メリットは、1台の車両で「高層ラックへの格納」と「コンテナ内などの狭所作業」を両立できる点にあります。一方で、通常の2段マストに比べて構造が複雑なため車両重量が増し、前方の視界がやや狭くなる点や、最大荷重が制限される傾向にある点がデメリットです。
物流の2024年問題を受けたトラックの荷役時間短縮や、限られた倉庫空間の有効活用による保管効率向上が急務です。トリプルマストは、コンテナからのデバニング作業の迅速化や、天井高を活かした高層保管に不可欠な存在となっています。さらに、近年導入が進むAGF(無人搬送フォークリフト)へのトリプルマスト採用も増加しており、倉庫の自動化と高密度保管を同時に実現するコア技術として再評価されています。