トンキロ(t・km)とは、貨物の重量(トン)に輸送距離(キロメートル)を掛け合わせた、貨物輸送の実績を表す総合的な指標です。単なる重量や距離だけでは測れない、物流活動における「輸送仕事量」を客観的に定量化するために用いられます。
トンキロは、輸送効率の測定やモーダルシフトの進捗を測る上で極めて重要な尺度となります。例えば、10トンの貨物を10km運ぶケースと、1トンの貨物を100km運ぶケースは、どちらも「100トンキロ」となり、輸送の負荷(仕事量)を同じ基準で比較・評価できます。この指標により、企業や行政は輸送機関ごとのエネルギー消費効率を正確に把握できます。メリットとしては、輸送活動の全体像を客観的な数値で把握できる点が挙げられますが、デメリットとして、荷物の容積(かさ高貨物)や、トラックの積載率の低下といった、実際の運行効率の細部まではこの数値単体では見えにくいという側面もあります。
物流におけるドライバー不足や働き方改革への対応、また脱炭素化(グリーンロジスティクス)の観点から、トンキロの重要性はさらに増しています。省エネ法に基づき、特定荷主にはトンキロを用いたCO2排出量の算出と報告が義務付けられており、物流DXによる運行データの可視化がその精度を向上させています。トラックから鉄道や船舶へのモーダルシフトを推進し、1トンキロあたりのCO2排出量を削減することは、企業のESG経営において不可欠な取り組みとなっています。