TC(トランスファーセンター)とは、在庫を長期保管せず、入荷した荷物を仕分けして速やかに配送先へ発送する「通過型物流センター」のことです。クロスドッキング技術を用いて、リードタイムの短縮と保管コストの最小化を実現します。
TCは、複数の供給元から届いた荷物を開梱・検品し、配送先ごとに仕分けて即座に出荷する仕組みを持っています。最大のメリットは、倉庫内に原則として在庫を持たないため、保管スペースや在庫維持コストを大幅に削減できる点です。また、荷受けから出荷までの時間が短く、スピーディーな配送を可能にします。一方で、入荷と出荷の時間を正確に同期させる高度な運行・作業スケジュール管理が求められるため、WMS(倉庫管理システム)などのITシステム連携が不可欠です。万が一入荷が遅延した場合には、後続の配送スケジュール全体に影響が及ぶリスクもあるため、サプライチェーン全体での高精度な情報連携が運用の鍵となります。
ドライバー不足が深刻化する中、TCはトラックの積載効率向上や中継輸送の結節点として重要性がさらに高まっています。RFIDや事前出荷情報(ASN)を活用した「検品レス・ノンストップ通過」や、自動ソーター・AMR(自律走行搬送ロボット)などのDX投資により、車両待機時間は劇的に削減されています。さらに、在庫保管に要する倉庫電力を抑制し、共同配送を効率化するTCは、CO2排出量を削減するグリーンロジスティクスの観点からも不可欠な存在となっています。