スピードリミッターとは、車両や機械の最高速度を物理的・電子的に制限する速度抑制装置のことです。物流業界においては、交通事故の防止や安全運行の徹底を目的として、大型トラック等への装着が義務付けられています。
日本の道路運送車両の保安基準に基づき、車両総重量8トン以上または最大積載量5トン以上の大型トラックには、時速90キロメートルで作動するスピードリミッターの装着が義務付けられています。この措置により、高速道路における重大な追突事故が大幅に減少しました。また、速度超過を防ぐことでタイヤの摩耗や燃料消費を抑えられるメリットもあります。一方で、急な追い越しが必要な場面での加速が制限されることや、全車がほぼ同じ速度で走行することによる車群の形成などが課題として指摘されています。なお、義務化対象の車両には「速度抑制装置付」ステッカーの貼付が必須です。
高速道路での大型トラックの制限速度が90キロメートルに引き上げられたことを受け、リミッターの設定速度と法定速度が一致し、運行の円滑化が進んでいます。現在は物流DXの進展により、GPSや車載カメラ、地図データと連携して制限速度を自動追従・制御する「ISA(インテリジェント・スピード・アシスト)」の導入が進んでおり、安全対策だけでなく、CO2排出量削減を目指すグリーンロジスティクス推進の鍵となっています。