経常利益とは、本業の儲けを示す営業利益に、受取利息などの営業外収益を加え、借入利息などの営業外費用を差し引いた利益です。一過性の要因を除いた、企業の経常的な活動による総合的な収益力を表す指標として用いられます。
物流業における経常利益は、企業の実質的な経営体力を評価する極めて重要な指標です。物流はトラックや大型倉庫、自動化設備といったインフラ投資を必要とする「装置産業」の側面が強く、資金調達に伴う支払利息(営業外費用)が経常利益に大きく影響するためです。営業利益が高くても、過大な借入による金利負担が重ければ経常利益は圧迫され、企業の財務健全性が揺らぎます。逆に、効率的な資金運用や為替管理による営業外収益の確保は、経常利益を押し上げる要因となります。本業の採算性だけでなく、財務活動を含めた総合的な経営効率と持続的な投資能力を測る基準として、経常利益の管理は不可欠です。
物流業界はドライバー不足や働き方改革への対応による人手不足を背景に、DXや物流ロボットなどの自動化、さらにグリーンロジスティクス実現に向けたEVトラック導入などへの投資を急ピッチで進めています。これら巨額の設備投資に伴う金利負担の上昇は、営業外費用を増加させ、経常利益を圧迫するリスクを孕んでいます。投資対効果を厳密に管理し、本業の省人化・効率化によって金利負担を上回る経常利益を確保できるかが、現代の物流企業にとって勝ち残りの鍵となっています。