NACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)とは、入出港する船舶・航空機や輸出入貨物の税関手続、および関連する民間業務をオンラインで一元的に処理する、日本の国際物流を支える基幹プラットフォームです。
かつて個別稼働していた航空(Air)と海上(Sea)のシステム、さらに港湾EDIやJETRASなどの関係省庁システムを統合し、官民共同の総合プラットフォームとして進化を遂げました。税関や関係官庁への申請から、通関業者、海貨業者、船社、航空会社、保税蔵置場などの民間事業者間のデータ連携までをシームレスに行えるのが最大の特徴です。これにより、ペーパーレス化や通関手続きの大幅な時間短縮、二重入力の排除といった業務効率化を実現しました。一方で、国際物流の要であるため、システム障害発生時には港湾・空港の物流が一時的にマヒするリスクも内包しており、高い安定性と強固なセキュリティ対策が常に求められます。
稼動を開始した第7次システムにより、外部の物流システムとのAPI連携やAIを活用した入力支援などのDXがさらに加速しています。ドライバー不足や働き方改革への対応に起因するドレージ輸送の効率化に向け、港湾手続きの高速化によるトラック待機時間の削減に貢献しています。また、完全ペーパーレス化の促進は、国際輸送におけるCO2排出削減やグリーンロジスティクスの推進にも直結しています。