最小直角通路幅とは、フォークリフトなどの荷役車両が直角に曲がる際に必要となる、進入側と脱出側の幅が同一である場合の最小の通路幅です。倉庫設計におけるスペースの有効活用と、安全かつ円滑な荷役動線を確保するための極めて重要な基準指標となります。
この幅は、車両の全幅や最小旋回半径、積載するパレットの寸法などから理論的に算出されます。通路幅をこの数値に近づけるほど、保管エリアを広げて倉庫の収納力を最大化できるメリットがあります。しかし、余裕のない通路設計はオペレーターに高度な運転技術を要求し、接触事故のリスクを高めるほか、切り返しによる作業時間のロスというデメリットも生じます。そのため、実務では理論値に30〜50cm程度の安全マージンを加算して設計するのが一般的です。
労働力不足への対応として自動フォークリフトや自律移動ロボット(AMR)の導入が急速に進んでいます。これらの自動化機器は、高精度なセンサーと制御技術によりセンチメートル単位での正確な運行が可能なため、有人運転時よりも安全マージンを圧縮でき、最小直角通路幅に近い極限の狭小スペースでも効率的な荷役を実現し、倉庫のDXと高密度保管に大きく貢献しています。