国際航空貨物とは、航空機を用いて国境を越えて輸送される貨物のことです。旅客便の床下貨物スペース(ベリー)や貨物専用機(フレイター)が利用され、高付加価値品や緊急物資を迅速に長距離輸送する役割を担っています。
輸送手配においては、航空機を自社保有して運航する航空会社(キャリアー)と、自社で輸送手段を持たずに荷主から貨物を引き受けてキャリアーのスペースを買い取り運送を手配する「フォワーダー(利用航空運送事業者)」が連携する仕組みが基本です。最大のメリットは、海上輸送に比べて圧倒的なリードタイムの短さと、輸送中の振動が少なく荷傷みや盗難のリスクが極めて低いという安全性にあります。一方で、デメリットとしては、輸送コストが非常に高額であること、積載可能な重量や容積に制限があること、さらに危険物などの航空搭載規制が厳しいことなどが挙げられます。
国際航空貨物業界では持続可能な航空燃料(SAF)の利用拡大やカーボンオフセットといった「グリーンロジスティクス」への対応が強く求められています。また、国内陸上輸送におけるドライバー不足や働き方改革への対応による港湾・空港からの二次輸送の停滞を回避するため、地方空港を国際貨物の代替ハブとして活用する動きが活発化しています。さらに、AIを活用したデジタル通関の迅速化やスペース確保・運賃見積の自動化など、DXによるサプライチェーンの強靭化が急速に進んでいます。