かんばん方式


かんばん方式とは、トヨタ生産方式の柱である「ジャスト・イン・タイム」を実現するための生産・在庫管理手法です。「必要なものを、必要な時に、必要な量だけ」後工程から引き取ることで、生産現場における徹底的な無駄の排除を図ります。

この方式は、部品の品名や数量が書かれた「かんばん」と呼ばれる伝票を現物に添付し、工程間で循環させることで生産と流通を同期させます。メリットは、過剰在庫を防ぎ、保管スペースや管理コストを最小限に抑えられる点にあります。一方で、急な需要変動や災害などによるサプライチェーンの寸断に弱いというデメリットもあります。また、部品メーカーや物流業者に対して頻繁な小口配送を強いることになりやすく、配送側の負担が増加しやすい側面も持っています。従来は紙の伝票が主流でしたが、現在はインターネットやEDIを介した「eかんばん」へとデジタル化が進んでいます。

物流におけるドライバー不足や働き方改革への対応、脱炭素(グリーンロジスティクス)への要請から、従来型の多頻度小口配送を伴うかんばん方式は見直しを迫られています。これに対し、AIによる需要予測やIoTを活用した在庫のリアルタイム可視化、複数企業による共同配送などを組み合わせることで、配送効率(積載率)の向上と在庫の最適化を両立させる「持続可能なかんばん方式」へのシフトが進んでいます。


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