自家倉庫とは、企業が自社の貨物を保管・管理するために、自ら所有または賃借して自社責任で運営する物流施設のことです。他者の物品を有償で預かる「営業倉庫」とは異なり、倉庫業法の登録を受けずに運用できます。
自家倉庫の最大のメリットは、自社の生産計画や販売状況に応じた柔軟な運用と、迅速な入出荷コントロールが可能な点です。また、長期的な視点では、営業倉庫に支払う保管料や荷役料などのランニングコストを削減できる利点もあります。一方で、設立や維持には多額の初期投資や固定費が発生し、繁忙期と閑散期におけるスペースや人員の過不足調整が難しいというデメリットがあります。さらに、倉庫内の安全管理や法令遵守(建築基準法や消防法など)もすべて自社責任で行う必要があります。営業倉庫が倉庫業法に基づく「登録」を必要とするのに対し、自家倉庫は同法の適用外ですが、適切な施設管理能力が求められます。
物流におけるドライバー不足や働き方改革への対応、深刻な人手不足、GHG排出削減に向け、自家倉庫のスマート化が急速に進んでいます。具体的には、自動倉庫システムやAGV(無人搬送車)の導入による省人化に加え、WMS(倉庫管理システム)とトラック予約受付システムを連携させた待機時間の削減が進められています。また、屋根への太陽光パネル設置など、グリーンロジスティクスに配慮した環境投資の拠点としても重要視されています。