棚卸


棚卸とは、保有する原材料、仕掛品、製品などの実在庫を正確に把握し、帳簿上のデータと照合・修正する作業です。資産価値の正確な算定や欠品・過剰在庫の防止、品質状態の確認を目的とする、物流・会計上の重要業務です。

棚卸は、企業の財務状況を正しく把握し、健全な在庫管理を維持するために不可欠なプロセスです。主な手法には、操業や出荷を一時停止して全ての在庫を一度に数え上げる「一斉棚卸」と、通常業務を止めずにエリアや品目を分けて計画的に行う「循環棚卸」があります。実在庫数の確認だけでなく、商品の汚破損や劣化などの品質検品も同時に行われます。棚卸を通じて「帳簿上の在庫」と「実際の在庫」の差異の原因を究明し、改善を図ることで、物流オペレーションの精度向上や、余剰在庫の削減によるキャッシュフロー改善をもたらします。一方で、人手によるカウントは膨大な労力とコストを要し、ヒューマンエラーが発生しやすい点が課題です。

物流業界の労働力不足への対応策として、棚卸のDXと自動化が急速に進んでいます。RFIDタグの一括読み取りや、ドローン、AIカメラによる自動カウント技術の導入により、夜間の無人棚卸や「止まらない倉庫」の実現が進んでいます。また、ペーパーレス化による環境負荷低減や、適正在庫の維持による廃棄ロスの削減など、グリーンロジスティクスを推進する上でも重要な役割を担っています。

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