地球温暖化とは、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス(GHG)の蓄積により、地球全体の平均気温が上昇する現象です。物流分野においては、輸配送プロセスにおける化石燃料の消費が排出の主因であり、その削減が業界全体の喫緊の課題となっています。
物流における温暖化対策は、トラック輸送から排出されるCO2の削減が中心です。具体的なアプローチとしては、トラックからCO2排出量の少ない鉄道や船舶へ切り替えるモーダルシフト、複数企業での共同配送、アイドリングストップなどが挙げられます。これらの取り組みは、環境負荷を低減するだけでなく、燃料費の削減や輸送効率の向上、さらには荷主企業に対する「クリーンな物流」という付加価値の提供につながるメリットがあります。しかし一方で、低炭素車両や運行管理システムの導入には初期費用が発生し、ルート変更に伴うリードタイムの調整といった業務上の負担が生じる点が課題です。近年は、自社のみならずサプライチェーン全体での温室効果ガス排出量(スコープ3)の開示が強く求められており、荷主と物流事業者の協働による対策が必須となっています。
物流業界では2024年問題への対応と並行し、DX技術を駆使したグリーンロジスティクスの社会実装が急進しています。AIを活用した高精度なルート最適化や、EV・FCV(燃料電池)トラックの実用化、自動運転やダブル連結トラックによる幹線輸送の効率化が、ドライバー不足の解消と大幅なCO2削減を同時に実現しています。法規制の強化や炭素税の本格化を見据え、環境対応は企業の持続可能性を決定づける最優先投資となっています。