フルトレーラー


フルトレーラーとは、貨物積載用の荷台を持つ牽引車(トラック)の後方に、自重をすべて自輪で支えるトレーラー(被牽引車)を連結した車両です。1台で大型トラック2台分の貨物を一度に輸送できる高い積載力が特徴です。

最大の特徴は、牽引車単体でも貨物を積載できる点にあり、牽引車単体では積載能力を持たないセミトレーラーと明確に区別されます。メリットは、1人のドライバーで従来の2倍の貨物を運べるため、運行コストの削減や人手不足緩和に直接寄与することです。さらに、中継拠点などで連結部分を切り離して個別に荷役を行えるため、柔軟な運行管理が可能です。一方、連結時の全長は最大25メートル(ダブル連結トラック)に達するため、死角が広く内輪差も大きいことから、運転には極めて高度な専門技術が求められます。また、通行可能ルートの制限や、旋回スペースを持つ専用の荷役施設が必要となるなどのインフラ面での制約がデメリットとして挙げられます。

時間外労働規制に伴う物流の担い手不足に対して、フルトレーラーは幹線輸送の維持に向けた「切り札」として導入が急拡大しています。近年は高速道路における自動運転や隊列走行技術の実証・実装が進んでおり、フルトレーラーはその中核車両として位置づけられています。さらに、輸送効率の大幅な向上は1トン・キロメートルあたりのCO2排出量削減に直結するため、企業の脱炭素化(グリーンロジスティクス)を推進する強力なソリューションとしても高く評価されています。

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