貨物専用機


貨物専用機(フレイター)とは、旅客を乗せず貨物の輸送のみに特化した航空機のことです。旅客機の客室部分を貨物スペースに改造した機体や、当初から貨物専用として設計・製造された新造機があります。

外見上の特徴として客室の窓がなく、大型貨物を出し入れするための「カーゴドア」を備えています。機内は重量物に耐えられるよう床面や主翼の結合部などが補強されており、コンテナ(ULD)をスムーズに移動させるためのローラーシステムが床面に敷かれています。旅客機の床下スペース(ベリー)を利用する輸送に比べ、貨物専用機は天井が高いため、大型の機械や危険物、温度管理が必要な医薬品などを大量かつ柔軟に運べるメリットがあります。運航コストや積載効率の管理という課題はあるものの、国際的なサプライチェーンにおいて、緊急性と確実性の高い輸送を担保するための極めて重要な社会インフラとなっています。

物流におけるドライバー不足や働き方改革への対応に伴う長距離トラック輸送の代替として、日本国内でも貨物専用機を活用した空路へのモーダルシフトが本格化しています。また、脱炭素化(グリーンロジスティクス)の流れを受け、SAF(持続可能な航空燃料)の導入や低燃費な次世代機への更新が進むほか、機内の温度・位置情報をリアルタイムで追跡するIoT技術や、空港貨物地区での荷役自動化など、DXによる効率化が急ピッチで進んでいます。

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