概要
フォワーダー・チャーターとは、フォワーダー(利用運送事業者)が航空会社から航空機のスペースを丸ごと、あるいは一定区画買い取り、自らが運送人となって複数の荷主と個別に運送契約を結ぶ輸送形態のことです。
詳細説明
この仕組みは、フォワーダーがスペースの買い取りリスクを負う代わりに、自社の裁量で柔軟な運賃設定や輸送スケジュールを提供できるのが特徴です。荷主にとっては、繁忙期であっても確実にスペースを確保できるほか、フォワーダーが複数顧客の貨物をまとめる(混載する)ことで、一社でチャーターするよりもコストを抑えて迅速な輸送を実現できるメリットがあります。一方、フォワーダー側には貨物が集まらずスペースに空きが生じた場合に未稼働分のコストを自己負担する「スペース埋めきりリスク」が存在します。それでも、サプライチェーンの緊迫時や緊急輸送において、機動的かつ確実な物流網を構築する上で極めて有効な手段です。
不安定な地政学的リスクに伴う海上輸送の混乱や、国内「2024年問題」による陸送力不足を背景に、強靭なサプライチェーンを維持するための代替手段として本手法の重要性が一段と高まっています。SAF(持続可能な航空燃料)の使用によるCO2排出量削減を組み込んだ環境配慮型の「グリーンチャーター」や、デジタルプラットフォームを活用して空きスペースをリアルタイムでマッチング・最適化するDX化など、持続可能性と効率性を両立させる運用のアップデートが急速に進んでいます。