FAZ(フォーリン・アクセス・ゾーン:輸入促進地域)とは、かつて制定された旧法に基づき、輸入貨物の受け入れや流通を円滑化するために、国際空港や主要港湾の周辺に整備された特定地域のことです。
この制度は、海外からの輸入関連インフラや事業体を集積させ、税関手続きを簡素化できる「総合保税地域」の活用を認めることで、輸入拡大と地域活性化を目指したものです。事業は主に、インフラを整える「輸入促進基盤整備事業」と、流通を円滑にする「輸入貨物流通促進事業」に分かれます。関税がかからない状態で保管や簡易加工、展示ができるため、物流コストを抑えながら迅速に国内へ流通させられるメリットがあります。根拠法の廃止を経て、現在は単なる輸入促進にとどまらず、地域の国際総合物流拠点としての機能強化へと役割がシフトしています。
FAZの系譜を継ぐ国際物流拠点は、物流におけるドライバー不足や働き方改革への対応に向けたDXの主舞台となっています。港湾情報システム(CONPAS)などを活用したトレーラーの待機時間削減や、保税エリア内でのAI自動倉庫の導入が急ピッチで進んでいます。さらに、脱炭素を推進する「カーボンニュートラルポート(CNP)」とも連携し、環境配慮と効率性を両立した持続可能なグローバルサプライチェーンの結節点として再定義されています。