エスクローとは、取引の安全性を担保するため、売り手と買い手の間に信頼できる中立的な第三者を仲介させ、商品の配送と代金決済を確実に行う仕組みのことです。
この仕組みでは、買い手が一度エスクロー業者に代金を預け、商品の到着と検収を確認した後に売り手へ代金が送金されます。これにより、「代金を払ったのに商品が届かない」や「発送したのに代金が支払われない」といった取引リスクを解消できるのが最大のメリットです。BtoBの新規取引や越境ECなどで強く求められる一方、仲介手数料が発生する点や決済完了までに日数を要する点が課題です。しかし物流の視点では、代金引換の受取拒否や配送トラブルに伴う無駄な持ち戻り・返品を防止し、サプライチェーンの円滑化に貢献しています。
物流DXの進展によりエスクローは進化を遂げています。ブロックチェーン技術や配送キャリアのAPI連携により、荷物の追跡データと決済システムがリアルタイムで連動し、配達完了と同時に代金解放が自動実行されるスマート契約が普及しています。これにより配送の信頼性が飛躍的に向上しただけでなく、未受領による無駄な再配送の削減にも繋がり、2024年問題の克服に向けたドライバーの負荷軽減や、CO2排出量を抑えるグリーンロジスティクスの実現にも寄与しています。