物流VAN(付加価値通信網)とは、メーカー、卸、小売、物流事業者など異なる企業間で、配送や受発注、荷物追跡などの物流データを相互に送受信・共有するためのネットワークシステムおよびサービスのことです。
企業間でデータ連携を行う際、システムや通信プロトコルの規格差が課題となります。物流VANは、これらを仲介・翻訳して標準化し、シームレスな電子データ交換(EDI)を実現します。トラック業者間の配送連携、送り状のデジタル化、荷物のリアルタイム追跡などを一元管理できるのが特徴です。
メリットは、伝票の手入力や確認作業が不要になることによる業務効率化と転記ミスの削減、そしてサプライチェーンの可視化です。デメリットは、接続先ごとに個別対応が必要な場合の構築コストや、レガシーシステムとの互換性確保の難しさです。しかし、複数企業が関わる物流を統制し、3PLなどの高度な受発注・配車管理を代行する上での中核インフラとなっています。
固定電話網のIP化に伴う旧型EDIの終了を受け、物流VANはクラウド型やWebAPIをベースとしたオープンな次世代通信網へと移行しています。2024年問題に対応する共同配送の実現や、積載率向上によるグリーンロジスティクスの推進には、標準化された物流データのリアルタイム連携が不可欠です。DXと法規制に対応するスマート物流の最重要インフラとして位置づけられています。