中抜き


中抜きとは、メーカーと小売業者または消費者が直接取引を行うことで、卸売業者などの中間流通業者を介さずに商品を流通させる仕組みのことです。流通経路を簡素化し、中間マージンの削減を図る目的で用いられます。

中抜きのメリットは、中間コストを抑えることで利益率を高めたり、消費者のニーズを直接捉えて商品開発に活かしたりできる点にあります。特にEC市場の拡大に伴うD2Cモデルの普及がこの動きを後押ししました。しかし一方で、従来は卸売業者が担っていた「在庫の一時保管」「配送の集約・小口化」「決済代行」といった高度な流通機能を、自社で代替しなければならないデメリットが生じます。自社で配送網やシステムを構築・維持する負担は大きく、かえって1配送あたりの物流コストや業務負荷が急増するリスクを孕んでいるため、3PL(サードパーティ・ロジスティクス)などの専門業者との連携が不可欠です。

働き方改革への対応に伴う深刻なドライバー不足や、脱炭素に向けたグリーンロジスティクスの要請により、単に中間業者を排除するだけの中抜きは限界を迎えています。現在は、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用して輸配送データを共有し、複数メーカーが共同で保管や配送を行う「共同物流」など、デジタルプラットフォームを介して効率的に「つなぎ直す」高度な物流ネットワークの再構築が進んでいます。

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