中芯(なかしん)とは、段ボール板を構成する表裏の平らな紙(ライナー)に挟まれた、波状に成形された部材のことです。トラス構造(アーチ構造)の原理によって段ボールにクッション性を与え、外部の衝撃から荷物を守る極めて重要な役割を担っています。
中芯は、その波の高さや密度(フルート)と紙の強さによって、段ボール箱全体の強度を決定づけます。中芯の強度を高めることで、外側のライナーだけを厚くするよりも効率的かつ頑丈に段ボール箱の耐荷重性(垂直圧縮強さ)を向上させることが可能です。JIS規格(JIS P 3904)では段ボール用中芯原紙として仕様が定められており、一般的な中芯から、薬剤を配合して強度を高めた「強化中芯」まで多様な種類が存在します。メリットとしては、積載時の箱潰れを防ぎ、内容物の破損を防止できる点が挙げられますが、過剰な強化はコストや重量の増加を招くため、配送ルートや荷姿に応じた適正な設計が求められます。
ドライバー不足や働き方改革への対応に伴うパレット輸送の普及や、倉庫内ロボットによる自動積付け(デパレタイズ・パレタイズ)が進んでいます。これらに対応するため、荷崩れを防ぐ高精度な箱の強度設計、すなわち中芯の品質安定性がこれまで以上に重視されています。また、グリーンロジスティクスの推進や環境負荷低減の観点から、古紙循環を前提とした「薄肉・軽量でありながら高強度を保つ中芯」の技術革新が進んでおり、輸送効率の向上と脱炭素化の両立に貢献しています。