海上コンテナ安全対策(CSI)とは、米国向け海上コンテナ貨物のテロ防止を目的に、世界各地の輸出港で事前に審査・検査を行う米国のセキュリティ制度です。大量破壊兵器等の流入を防ぎ、国際的なサプライチェーンの安全を確保します。
CSIは、米国税関・国境保護局(CBP)の職員が世界主要国の輸出港に駐在し、現地当局と協力して米国向けコンテナを船積み前にスクリーニングする仕組みです。これにより、目的地到着後の検査を最小限に抑え、テロリスクの排除と通関の迅速化を両立させています。メリットとしては、米国到着時の滞留リスクを低減できる点が挙げられますが、一方で輸出港側での検査機器の導入や運用の手間、検査対象に選定された場合の船積み遅延リスクといったデメリットも存在します。現在、日本を含む世界各地の主要港で実施されており、米国向け海上輸送の安全性と円滑な流通を支える基盤となっています。
CSIの運用はDXによって急速に高度化しています。AIを活用した高精度なデータ分析や、スマートコンテナに搭載されたIoTセンサーによる輸送途上の不正開封検知など、検査の自動化と迅速化が進んでいます。この事前スクリーニング体制は、到着港での物流滞留を防ぐことで輸送リードタイムを圧縮し、ドライバー不足や働き方改革への対応として求められる物流効率化に対応しています。さらに、港湾混雑の緩和は、船舶やトラックの無駄なアイドリングを削減し、グリーンロジスティクスの推進にも大きく貢献しています。