CSI(Container Security Initiative:海上コンテナ安全対策)とは、米国向け海上コンテナのテロ対策として、米税関当局(CBP)が世界各地の主要な輸出港に職員を駐在させ、現地出港前にハイリスク貨物を事前検査するセキュリティ制度です。
本制度は、同時多発テロを契機に導入されました。米国に輸入されるコンテナにテロ兵器や大量破壊兵器が混入することを防ぐため、世界58以上の主要港で運用されており、米国向け海上コンテナ貨物の約8割以上をカバーしています。仕組みとしては、出港前のマニフェスト(積荷目録)情報からハイリスク貨物を抽出し、非破壊検査(大型X線スキャン等)を行います。メリットは、輸出国で事前検査を済ませることで、米国到着後の通関が極めてスムーズになり、サプライチェーンの遅延リスクを最小化できる点です。一方、荷主側には出港24時間前までの厳格な情報提出や、検査対象に選定された場合の追加費用やリードタイム発生という負担が生じる側面もあります。
CSIはデジタル技術の融合によりさらなる進化を遂げています。AIを活用したX線スキャン画像の高度な自動解析や、ブロックチェーンによる物流データの可視化により、検査の信頼性と迅速性が飛躍的に向上しました。また、世界的な港湾自動化(DX)や、コンテナ滞留防止(デマレージ削減)によるグリーンロジスティクスへの貢献という観点からも、CSIのスマートな運用は、安全確保と環境負荷軽減を両立する持続可能なグローバルサプライチェーンに欠かせない要素となっています。