バルクキャリアとは、梱包されていない鉄鉱石や石炭、穀物などのばら積み貨物(バルクカーゴ)を、船倉に直接積み込んで海上輸送する船舶のことです。日本語では「ばら積船」とも呼ばれます。
この船舶は、汎用的に様々な物資を運べる「一般ばら積船」と、鉄鉱石専用船や木材船、チップ船など特定の貨物に特化した「専用船」に大別されます。バルクキャリアの最大のメリットは、袋詰めやコンテナ化の手間を省き、大量の一次産品を一度に極めて低コストで輸送できる点にあります。一方で、荷役(積み下ろし)には港湾側に大規模な専用設備が必要となることや、専用船の場合は復路が空荷になりやすいという非効率性も抱えています。
国際海事機関(IMO)の厳しい環境規制に対応するため、バルクキャリアにはLNGやアンモニア等の次世代燃料への転換や、風力補助推進(ローターセイル等)の導入によるグリーン化が急速に進んでいます。また、深刻な船員不足への対策として、DXを活用した自律運航技術やAIによる最適航路選定(ウェザールーティング)の実装も本格化しており、持続可能でスマートな海上輸送への進化が求められています。