1. 概要
ビルド・トゥ・スーツ(BTS)型とは、特定のテナント(荷主や物流企業)の要望に応じて、用地選定から建物設計、設備仕様までをオーダーメイドで開発し、長期の賃貸契約を結んで提供する物流施設のことです。
2. 詳細説明
テナントは自社の物流オペレーションに最適な専用設計の施設を、初期の設備投資負担を抑えながら賃貸で利用できるメリットがあります。冷凍冷蔵仕様や特殊なマテハン機器の導入、車両動線など、自社独自の効率的なレイアウトを実現できます。一方、原則として10年から20年程度の長期にわたる定期借家契約が前提となるため、事業状況の変化に伴う柔軟な移転や縮小が難しく、中途解約時のペナルティや違約金リスクが生じるデメリットもあります。また、設計から竣工までに相応のリードタイムを要するため、急な需要増に即座に対応することは困難です。
物流の2024年問題を受けた省人化やグリーンロジスティクスへの対応として、BTS型の重要性は一層高まっています。ロボットや自動化倉庫(DX)を前提とした大容量の受電設備や床荷重の確保、ZEB基準の達成や太陽光発電の導入といった環境配慮設計を初期段階から最適化して組み込めるため、持続可能で高効率な次世代の物流拠点構築に不可欠な存在となっています。