はい崩しとは、倉庫や土場などに規則正しく積み重ねられた荷物の集団(はい)を、出荷や移送のために計画的に取り崩す作業のことです。対となる積み上げ作業の「はい付け」とともに、荷役における基本動作に位置づけられます。
はい崩しは、単に荷物を崩すだけでなく、荷崩れや崩落による労働災害を防ぐため、上部から順序よく安全に荷を取り出す技術と配慮が求められます。特に手作業で行う場合は身体への負荷が大きく、労働安全衛生規則において、高さ2メートル以上のはい作業(はい付け・はい崩し)には「はい作業主任者」の選任が義務付けられるなど、法的な安全基準が厳格に定められています。適切に管理されたはい崩しは、在庫の正確な回転や作業者の安全確保、荷傷みの防止といったメリットをもたらします。一方で、経験の浅い作業者による不適切な作業は、荷崩れによる重大事故や商品破損のリスク(デメリット)を伴うため、標準化と徹底した安全教育が必要です。
物流の「2024年問題」に伴う労働力不足や安全性向上(DX推進)の観点から、はい崩し作業の自動化が急速に進んでいます。AI搭載のデパレタイズロボットや自動倉庫の導入により、高負荷で危険を伴う手作業の機械化が進み、省人化と安全性の両立が実現しています。また、この荷役の高速化はトラックの荷待ち時間削減に直結し、CO2排出抑止などグリーンロジスティクスの推進にも貢献しています。