IATA(国際航空運送協会)とは、世界の民間航空会社で構成される業界団体です。1945年に設立され、安全で確実、かつ経済的な航空輸送の推進と、国際航空運送に関する標準ルールの策定や運賃精算業務などを担っています。
IATAは、世界中の航空会社やフォワーダー(貨物利用運送事業者)間の運賃決済を円滑化する仕組みを提供しています。特に航空貨物分野においては、運送状(エアウェイビル)の標準化や、世界基準である「危険物規則書(DGR)」の策定を行うなど、安全かつ効率的な航空物流のインフラを整備しています。メリットとして、世界共通のルールのもとで国境を越えたシームレスな貨物輸送が可能になる点が挙げられます。一方で、これらの厳格なルールや安全基準に準拠するためには、専門知識を持つ人材の育成や、各種資格の取得・維持に一定のコストと手間がかかる点が課題です。
航空物流はトラック輸送の制限に伴うモーダルシフトの受け皿や、DXの進展により激変しています。IATAは、データ共有の次世代標準「ONE Record」による航空貨物の完全デジタル化を強力に推進しています。また、将来的な温室効果ガス排出実質ゼロに向け、持続可能な航空燃料(SAF)の導入促進や環境認証プログラムを主導するなど、グリーンロジスティクスを推進する役割としても重要性を高めています。