道路運送車両法とは、自動車の「所有権の公証」「安全性の確保・公害防止」「整備事業の振興」を目的とした1951年制定の法律です。登録制度や保安基準、車検制度などを定め、安全かつ信頼性の高い運行を支えています。
本法は、自動車を普通、小型、軽、大型特殊、小型特殊の5つに分類し、それぞれの保安基準や登録、車検制度などを詳細に規定しています。物流事業者にとって、トラックなどの保有車両の登録や、厳格な保安基準の遵守、適切な定期整備は法的義務です。メリットとしては、所有権が公的に証明され資産価値が保全されることや、高水準の安全確保により事故や輸送トラブルを防ぎ、企業の社会的信頼を高められる点が挙げられます。一方で、車検や法定整備に伴う維持管理費用の発生や、整備による車両の非稼働時間(ダウンタイム)が生じることは、運行効率化の観点からコストや工夫を要するデメリットと言えます。
物流DXや自動運転技術の進展に伴い、本法は「レベル4」自動運転トラックの公道走行に対応する保安基準や、車載故障診断装置(OBD)を用いた「OBD車検」の本格運用など、テクノロジーに即した改正が進んでいます。また、電子車検証の活用による行政手続きのデジタル化や、EV・FCVといった環境対応車への適合など、ドライバー不足や働き方改革への対応に伴う労働力不足とグリーンロジスティクスを支える重要基盤として役割を拡大しています。