チルド食品とは、食品を凍結させない5℃からマイナス5℃前後の低温帯で一貫して管理する食品のことです。冷凍食品に比べて素材本来の風味や食感を保ちやすく、生麺や練り製品、惣菜、乳製品、生鮮食品などがこれに該当します。
チルド物流は、食材の鮮度や美味しさを維持しつつ、一定の消費期限を確保するための重要な役割を担っています。メリットは、解凍の手間を省いてすぐに調理・消費できる高い利便性と、冷凍による細胞破壊を防ぎ高品質を保てる点です。一方でデメリットとして、冷凍食品に比べて消費期限が短いため厳格なコールドチェーン(低温輸送網)が不可欠であり、配送の遅延や温度変化が即座に廃棄ロスに直結しやすい点が挙げられます。そのため、倉庫内での迅速な仕分け作業や、冷蔵車による定温輸送など、高度なロジスティクス管理が常に求められます。
物流におけるドライバー不足や働き方改革への対応に対し、チルド物流ではIoT温度センサーによる自動温度監視やAIによる配送ルートの最適化など、テクノロジーを活用したDXが急進しています。また、脱炭素社会の実現に向け、ノンフロン自然冷媒を採用した省エネ型の冷蔵倉庫や、EV保冷車の導入といったグリーンロジスティクスへの移行も急速に進んでおり、持続可能で高効率な低温物流網の構築が業界の最優先課題となっています。