港湾運送事業とは、港湾において船社や荷主からの委託を受け、貨物の船積みや陸揚げ、倉庫での荷捌き、保管などを行う事業です。海上輸送と陸上輸送を繋ぐインターフェースとして、島国である日本の国際貿易とサプライチェーンの根幹を支えています。
港湾運送事業法に基づき、一般港湾運送事業、港湾荷役事業、はしけ運送事業、いかだ運送事業、検数事業、鑑定事業、検量事業の7種に分類されます。主な役割は、巨大なコンテナ船から迅速かつ安全に貨物を積み下ろしし、陸上へスムーズに引き渡すことです。専門的な荷役機械や熟練したノウハウを駆使することで、大量の貨物を安全かつ効率的に処理できるメリットがあります。一方で、天候や船舶の運航状況といった外部要因に作業効率が左右されやすい点や、作業員の高齢化に伴う労働力不足、またそれに伴う安全管理の徹底が常に課題となっています。
深刻な労働力不足やドライバー不足・働き方改革への対応として、港湾のDXや自動化が急速に進んでいます。新港湾情報システム「CONPAS」の活用によるトラック待機時間の削減や、自動運転クレーンなどの導入がその代表例です。さらに「カーボンニュートラルポート(CNP)」の実現に向け、荷役機械の電動化や水素エネルギーの導入が進み、環境負荷を低減するグリーンロジスティクスへの移行が強く推進されています。