貨物利用運送事業法とは、自社で直接的な輸送手段を持たずに、実運送事業者のインフラを利用して運送を行う「利用運送事業者(フォワーダー)」の事業を適正に運営し、荷主の利便性と利益を守るための法律です。
本法では、事業形態を「第一種」と「第二種」に分類しています。第一種は実運送事業者のルートを利用して運送を行う一般的な利用運送を指し、第二種は鉄道、航空、海運などの利用運送に、トラックによる発着地の集荷・配達を組み合わせた「ドア・ツー・ドア」の一貫輸送を指します。利用運送は、自社で車両や船舶などの膨大な固定資産を維持するコストを抑えつつ、荷主に対して複数の輸送手段を組み合わせた最適なマルチモーダル輸送を柔軟に提案できる点が強みです。一方で、実運送事業者との強固な信頼関係や、安全運行・コンプライアンス管理における管理責任が求められます。
ドライバー不足が深刻化する物流の働き方改革への対応や脱炭素(グリーンロジスティクス)に向けたモーダルシフトの要請により、本法の重要性はさらに高まっています。輸送力不足を補うため、デジタルプラットフォームを活用した輸配送マッチング(DX)が進む中、複数の輸送手段を最適にコーディネートする利用運送事業者の存在は、持続可能なサプライチェーンの構築に不可欠となっています。