プレクール(予冷)とは、冷凍・冷蔵品の輸送において、貨物の積込み前にトラックの荷台やコンテナ、あるいは貨物自体をあらかじめ目標温度まで冷却しておく作業のことです。
コールドチェーン(低温物流)において、プレクールは貨物の品質劣化を防ぐために不可欠なプロセスです。常温状態の荷台に冷風を送り込むと、冷え切るまでに時間がかかり、先に積み込んだ貨物の品温が上昇してしまいます。これを防ぐため、事前に荷台内を十分に冷やしておくことで、積込み直後から安定した温度管理が可能になります。一方で、プレクールには一定の時間と燃料を要するため、事前の運行計画と連動させた効率的な実施が求められます。なお、水素燃料電池車の普及に伴い、水素ステーションで充填直前の水素を急速冷却する装置も同名で呼ばれますが、一般の物流現場では荷台や貨物の事前冷却を指します。
物流の労働時間規制や脱炭素化を背景に、プレクールの効率化が急務となっています。IoTやAIを活用し、外気温や出発時間に応じた最適な予冷時間を自動算出して、ドライバーの荷待ち時間と燃料消費を削減するDXが進んでいます。また、EVトラックの普及に伴い、バッテリー消費を最小限に抑える省エネ型の予冷技術や、倉庫のドックシェルターと連動したプレクール管理など、グリーンロジスティクスを支える鍵となっています。