BOM(Bill of Materials)とは「部品表」のことで、製品を構成するすべての部品や資材の一覧、およびその階層構造を表したデータです。製造業のみならず、調達から生産、物流に至るサプライチェーン全体における共通の基準情報(マスタデータ)として機能します。
BOMには、設計段階で作成される「E-BOM」や、生産現場で用いられる「M-BOM」などがあり、工程ごとに最適化されて管理されます。正確なBOM管理は、資材調達の最適化、生産効率の向上、過剰在庫の防止といったメリットをもたらします。一方で、仕様変更に伴うデータ更新が遅れると、資材の誤発注や生産ラインの停止、さらには物流現場での誤出荷といった致命的なトラブルを招くリスクがあり、リアルタイムな一元管理が求められます。
BOMは物流DXやグリーンロジスティクスの基盤として重要度を増しています。BOMに登録された各部品のサイズや重量情報をWMS(倉庫管理システム)やTMS(運行管理システム)と連携させ、出荷時の最適な自動梱包やトラックの積載効率を最大化することで、深刻化する輸送力不足に対応しています。また、部品調達時の炭素排出量をBOMに紐付けることで、サプライチェーン全体のCO2排出量(Scope 3)や製品ごとの環境負荷の可視化を自動で行う動きが標準化しています。