保税展示場とは、関税や消費税などの税金を課されない「保税」状態のまま、外国製品を展示・実演できる場所として税関長が許可した施設です。国際的な博覧会や見本市などで広く活用されています。
通常、外国製品を国内で展示・実演するには輸入通関と関税等の納税が必要ですが、本制度により、これらを留保したまま展示会へ搬入できます。メリットは、出展者の資金負担軽減や手続きの簡素化に加え、商談が成立しなかった場合に簡易な手続きで本国へ積戻しができる点にあります。一方で、許可期間中の厳重な貨物管理や、展示会場内での販売・消費・廃棄にあたっては事前の税関申請と納税が必要となるため、厳格なセキュリティと正確な在庫管理が求められる点が運用上の留意点です。
保税展示場ではDXが急速に進んでいます。RFIDやIoTを用いた貨物のリアルタイム追跡により、保税管理の自動化と省力化が実現しています。また、物流の「2024年問題」を受けた輸送力不足への対策として、展示品の一括共同配送や、梱包資材のリユース、モーダルシフトの推進など、環境に配慮したグリーンロジスティクスと組み合わせた効率的なイベント物流の構築が不可欠となっています。