CFR(Cost and Freight:運賃込み条件)とは、貿易取引条件(インコタームズ)の一つで、売主が仕向港までの海上運賃を負担し、買主が海上保険料および本船積込後のリスクを負担する取引条件のことです。
CFR契約において、売主(輸出者)は指定された仕向港までの輸送を手配し、その運賃を支払う義務を負います。一方で、貨物の滅失や損傷に対する危険負担は、輸出港において貨物が本船の船上に置かれた(On Board)時点で売主から買主(輸入者)へと移転します。そのため、輸送中の万が一の事故に備え、買主自身が海上保険を手配・負担する必要がある点が特徴です。この条件は、売主にとっては船腹予約の主導権を握れるメリットがあり、買主にとっては自社のポリシーに適した条件で海上保険を柔軟に契約できるメリットがあります。なお、1990年のインコタームズ改正前の呼称である「C&F」として今なお実務で使われることもあります。
国際物流においては、脱炭素(グリーンロジスティクス)への対応が強く求められています。CFRでは売主が運送人を選定・契約するため、売主側には環境負荷の低い代替燃料船の積極的な選択や、輸送過程におけるCO2排出量データのプラットフォームを介した買主への開示などが求められるようになっています。また、デジタルフォワーディングの普及に伴い、船積みから現地到着までの動静情報と温室効果ガス排出量の一元管理も急速に一般化しています。