通し船荷証券


概要
通し船荷証券(スルーB/L)とは、海路、陸路、空路など複数の運送手段を組み合わせた国際複合一貫輸送において、最初の運送人が全行程(仕出地から仕向地まで)を一元的にカバーするために発行する船荷証券のことです。

詳細説明
この証券の最大の役割は、異なる輸送手段を跨ぐ複雑な輸送プロセスにおいて、運送契約と貨物受領の証明を1枚の証券にまとめる点にあります。荷主にとっては、個々の運送業者と個別に契約を結ぶ手間が省け、運賃の一括支払いが可能になるほか、貿易決済(L/C決済)を早期に行えるメリットがあります。また、万が一輸送途中で貨物の破損や紛失が発生した場合も、発行元である複合運送人が全区間の窓口として一括して責任を負うため、トラブル時の求償手続きが簡素化されます。ただし、事故の発生区間によって適用される条約や賠償限度額が異なる場合があるため、証券裏面の約款をあらかじめ確認しておく必要があります。

主要国での法改正やブロックチェーン技術の進展に伴い、通し船荷証券の「電子化(eB/L)」が世界規模で本格化しています。これにより、書類の郵送紛失リスクや発行・改ざんの手間が解消され、手続きの劇的な高速化が実現しています。また、2024年問題への対応やグリーンロジスティクス推進に向けた「モーダルシフト」が加速する中、鉄道や内航船をシームレスに繋ぐ国際・国内一貫輸送の基盤として、この証券の重要性はさらに高まっています。

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