地球温暖化防止京都会議(COP3)とは、1997年に開催され、先進国に温室効果ガスの排出削減目標を義務付けた「京都議定書」を採択した国際会議です。二酸化炭素(CO2)排出量の多くを占める運輸・物流業界において、環境に配慮した「グリーンロジスティクス」への転換を本格化させる歴史的な契機となりました。
この会議での合意により、日本は温室効果ガス削減目標を課され、物流部門でも抜本的な環境対策が急務となりました。具体的には、トラック輸送から鉄道や船舶へと切り替える「モーダルシフト」の推進や、エコドライブの普及、低公害車の導入といった取り組みが加速しました。メリットとしては、荷主企業と物流事業者が一体となった共同配送などの効率化が進み、業界の社会的価値が高まった点が挙げられます。一方でデメリットとしては、排ガス規制適合車やハイブリッド車等の導入に伴う車両調達コストの増加や、管理運用の手間の発生など、特に中小の物流事業者にとって財務的・オペレーション的な負担が増大した点が挙げられます。
京都会議を起点とする脱炭素の流れは「物流GX(グリーントランスフォーメーション)」へと進化しています。2024年問題によるドライバー不足に対応するため、AIを用いたルート最適化や共同配送の強化、EV(電気自動車)トラックの導入といった物流DXと自動化技術が急速に普及しています。これにより、輸送効率の最大化とCO2削減を同時に実現する、持続可能なグリーンサプライチェーンの構築が業界の最重要課題となっています。