ステベとは、英語の「ステベドア(stevedore)」の略称で、港湾において船舶への貨物の積み込みや荷卸しを行う「船内荷役事業者」を指します。船舶や貨物の特性を熟知した港湾物流の専門家です。
ステベの主な役割は、本船荷役と呼ばれる船内での貨物の配置(プランニング)や、固定(ラッシング)、揚荷・積荷作業の安全かつ効率的な管理です。重量や形状が多様な貨物を、船の復原性(バランス)や仕向港での荷役順を考慮して緻密に積み付ける技術は、国際海上輸送に不可欠です。メリットとしては、専門スキルの高い技能員による迅速な荷役によって船の滞船時間を最小限に抑えられる点が挙げられます。一方で、クレーン操作や船内作業は高所や狭所での危険を伴うため、労働災害のリスク管理が常に課題となります。また、天候や本船のスケジュールに作業効率が左右されやすい点も特徴です。
港湾の労働力不足や「2024年問題」に端を発するリードタイム短縮要求への対応として、ステベの現場でもDXや自動化が急速に浸透しています。AIによる最適な積み付け計画の自動作成や、遠隔操作・自動化クレーンの導入により、作業の安全性向上と省人化が推進されています。また、グリーンロジスティクスへの貢献として、港湾荷役機械の電動化を牽引し、港湾エリアにおけるCO2排出削減の主役としても期待されています。