水面倉庫とは、原木などの木材を水面に浮かべて保管する営業倉庫の一種です。倉庫業法施行規則において「第五類物品(原木等)」を保管する倉庫として定義されており、周囲を防護し、流失防止措置や夜間用の照明設備を整えることが施設基準として義務付けられています。
水面倉庫は、木材を水中に浸けて保管することで、乾燥によるひび割れや虫食い、腐食を防ぎ、高品質な状態を維持する役割を担っています。主なメリットは、陸上の倉庫に比べて広大なスペースを低コストで確保できる点や、重い木材を浮力を利用して容易に移動・整理できる点にあります。一方で、台風や高潮などの自然災害時における流失リスクや、塩害への対策、周辺の水質管理が必要になる点が課題です。主に港湾や河川の河口付近に設置され、国内外から運ばれる木材の物流結節点として機能しています。
脱炭素社会に向けた国産材の利用拡大や、輸送効率化を目指す海上モーダルシフトの進展に伴い、保管時のCO2排出が極めて少ない水面倉庫の環境価値が再評価されています。さらに最新の物流DXの波を受け、ドローンを用いた上空からの自動在庫管理や、AIカメラ・GPSによる流失監視システムの導入が進んでおり、人手不足に対応しながら安全性を高めるスマートな運用へと進化を遂げています。