サーチャージとは、物流における基本運賃とは別に、燃料価格や為替の変動、港湾の混雑など突発的な要因で発生したコストを補填するために課される割増料金のことで、加算金や付加運賃とも呼ばれます。
国際輸送では、運賃協定などにより基本運賃を即座に変更できないため、変動要素に対して各種サーチャージを適用して柔軟にコストを調整します。代表的なものに、燃料価格の変動に対応する「燃料割増料(BAF)」、為替変動による損失を補填する「通貨変動割増料(CAF)」、港湾混雑時の「船混み割増料(コンジェスチョンサーチャージ)」などがあります。運送人が市場変化による赤字リスクを回避できるメリットがある一方、荷主側にとっては物流費用の予算管理が複雑化するデメリットがあります。また近年は、海運だけでなく日本の陸上輸送においても、2024年問題以降の取引適正化に伴い、燃料高騰分を別建てで回収する燃料サーチャージの収受が強く推奨されています。
脱炭素化の進展により、代替燃料の導入や排出量取引に対応した「環境サーチャージ」の運用が本格化しています。さらに、物流DXによって、為替や燃料価格、港湾の混雑状況などのデータをリアルタイムに解析し、サーチャージの算出から請求までを自動化する動きが加速しています。これにより、荷主と物流事業者間におけるコスト負担の透明性と合理性がかつてないほど高まっています。