航空貨物ターミナルとは、航空機で輸送される輸出入貨物の搬入、仕分け、保管、通関、および航空機への積み込み準備を行う拠点施設です。空港内の専用地区に設置されるほか、広義には空港から離れた場所にあるフォワーダーの貨物取扱施設や保税蔵置場(オフドック・ターミナル)なども含まれます。
同施設は、荷主から集荷した貨物を航空用のコンテナやパレット(ULD)へ強固に固定する「ビルドアップ」や、到着貨物を解体して仕分ける「ブレイクダウン」など、航空輸送に特化した荷役を担います。最大のメリットは、高度なセキュリティと迅速な通関手続きにより、半導体や医薬品、生鮮食品といった高付加価値かつ緊急性の高い貨物を安全・スピーディに処理できる点です。一方で、空港内の限られた敷地で運営されるため、繁忙期には混雑による貨物の滞留が発生しやすいというデメリットもあります。そのため、空港外の周辺施設と連携した分散型のオペレーションが重要視されています。
陸上輸送におけるドライバー不足や働き方改革に伴う長距離輸送の代替手段として航空貨物の重要性はさらに高まっています。これを受け、ターミナル内ではAIを活用した積付計画の自動作成や自動搬送ロボット(AGV)による省人化、デジタルデータを一元管理する国際標準「One Record」への対応など、劇的なDXが進んでいます。また、環境配慮(グリーンロジスティクス)の観点から、太陽光発電の導入やフォークリフト等のEV化など、CO2排出量削減への取り組みも急速に強化されています。