欠品とは、顧客が購入を求める商品が在庫切れとなり、迅速に提供できない状態を指します。小売店の店頭に商品が並んでいない「店頭欠品」と、物流センターやメーカー倉庫に在庫がない「倉庫欠品」の双方を含みます。
欠品は、企業にとって直接的な売上機会の損失(機会ロス)を招くだけでなく、顧客満足度やブランド信頼性の著しい低下を引き起こす重大な課題です。発生原因は、急激な需要変動や需要予測の誤り、生産・出荷計画のズレ、配送の遅延など多岐にわたります。一方で、欠品を恐れるあまり過剰に在庫を抱えると、今度は保管コストの増加や商品の廃棄、キャッシュフローの悪化という別のリスクが生じます。そのため、物流現場では、絶えず変化する市場需要に対して「適正在庫」を維持することが強く求められます。仕入れ、保管、配送の各プロセスにおいてリアルタイムで正確な在庫データを把握し、需要と供給のバランスを高度にコントロールすることが、欠品と過剰在庫の双方を防ぐ基本となります。
ドライバー不足や働き方改革への対応に伴う輸送力不足が常態化する中、AI需要予測やWMS(倉庫管理システム)などのDX活用による欠品防止策が不可欠となっています。また、欠品発生による急なバックオーダー(後追い配送)は、積載効率の悪化や配送回数の増加を招き、CO2排出量を増やしてしまいます。そのため、現代の欠品対策は、売上確保だけでなく、グリーンロジスティクスを推進する上でも極めて重要なテーマとなっています。