ゲインシェアリングとは、荷主企業と物流事業者が協働して物流改善に取り組み、それによって創出されたコスト削減や効率化などの「成果(ゲイン)」を、事前に合意した割合で分け合う成果配分契約のことです。
従来の物流契約では、物流費の削減は荷主のメリットになる一方、物流事業者にとっては売上減少に繋がるという利益相反が生じがちでした。ゲインシェアリングは、物流事業者が提案・実行した効率化による削減効果を双方で分け合うため、パートナーシップを強固にし、双方がWin-Winの関係で改善活動を推進できる仕組みです。メリットとしては、物流事業者の継続的な改善モチベーション向上や、荷主が自社リソースを超えたコスト最適化を実現できる点が挙げられます。一方、デメリットとして、削減効果の測定基準(ベースライン)の設定やデータの算出方法が複雑であり、事前の合意形成や透明性の高いデータ開示に高度なすり合わせが必要となる点が挙げられます。
働き方改革への対応やトラックドライバー不足の深刻化、温室効果ガス削減への対応から、本手法は再注目されています。DXやIoTの進展により、TMS(輸配送管理システム)等のデータを基にした配送効率化や、共同配送・モーダルシフトによるCO2削減効果の客観的な数値化が可能になりました。これにより成果の客観的な可視化が容易となり、持続可能でグリーンなサプライチェーンを共に構築するための強力な推進力となっています。