一般貨物自動車運送事業とは、他人の需要に応じ、有償で自動車を使用して貨物を運送する事業です。日本の物流の基盤を支える最も代表的な輸送形態であり、経営にあたっては国土交通大臣の許可が必要とされています。
本事業は不特定多数の荷主を対象とし、契約に基づいて柔軟に運送を行う仕組みです。かつては「路線(定期運行)」と「区域(貸切等)」に分かれていましたが、1990年の法改正により一本化されました。最大のメリットは、多様な荷主に合わせた臨機応変な輸送対応力と、全国の隅々までモノを届ける高い機動性にあります。一方で、事業者数の大半を占める中小零細企業の過当競争による低収益化や、多重下請け構造、それに伴うドライバーの労働環境改善といった業界固有の構造的課題を抱えています。
働き方改革に伴う労働規制の定着により、本事業は大きな変革期にあります。AIを活用した自動配車や運行管理によるDX、複数企業での共同配送といった効率化が急務です。また、適正な標準運賃の収受や下請け是正に向けた法規制が強化される一方、EVトラックの導入やモーダルシフトによる脱炭素化(グリーンロジスティクス)など、持続可能なインフラとしての存続に向けた多角的な投資が進められています。