両面段ボールとは、波状に成形された「中しん」の両面に平らな「ライナ」を貼り合わせた段ボール板のことです。一般に「シングル」とも呼ばれ、十分な強度と軽量性を兼ね備えているため、世の中で最も広く普及している標準的な包装資材です。
その構造は、衝撃を分散・吸収する中しんが表裏のライナで挟まれているため、優れた緩衝性と、積み重ねに耐える圧縮強度を持ちます。メリットは、資材自体が軽量で輸送効率を損なわない点、安価で加工や印刷が容易な点、そして回収・リサイクルシステムが極めて高度に確立されている点です。一方、複両面(ダブル)や複々両面(トリプル)といった多層段ボールに比べると耐荷重性や防湿性で劣るため、極めて重量のある製品や長期の輸出梱包などには、中しんの厚みや材質の選定において慎重な設計が求められます。
近年の物流業界においては、ドライバー不足や働き方改革への対応を発端とする積載効率の極大化や、自動梱包機をはじめとする物流DXへの適応が至上命令となっています。両面段ボールは、その高い成形精度から自動製函機やロボットパレタイズとの相性が非常に良好です。さらに、脱プラスチックやグリーンロジスティクスの観点から、薄型でありながら高強度を保つマイクロフルート両面段ボールへの代替が進んでおり、個装箱のダウンサイジングと配送時のCO2削減に大きく貢献しています。