正式名称を「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」とし、廃棄物の排出抑制と適正な運搬・処分によって、生活環境の保全と公衆衛生の向上を図ることを目的とした、日本の廃棄物処理における基本となる法律です。
本法において、物流現場から発生する木製パレットの廃材や梱包資材、輸送中の破損貨物などは「産業廃棄物」に分類され、荷主企業には適正処理を行う「排出事業者責任」が課されます。具体的には、許可を持つ処理業者との委託契約の締結や、処理ルートを追跡する「産業廃棄物管理票(マニフェスト)」の交付・管理義務などが定められています。物流企業や荷主が本法を遵守することは、不法投棄などのコンプライアンスリスクを回避し、社会的信用を維持する大きなメリットがあります。一方で、マニフェストの厳格な管理には多大な事務負担が伴い、物流プロセスの効率化を進める上での大きな課題にもなっています。
ドライバー不足や働き方改革への対応に伴う労働力不足とグリーンロジスティクスの潮流を受け、廃棄物処理のDXが加速しています。電子マニフェストとクラウドシステムを連携させ、運行管理データと紐づけることで、管理工数の削減と静脈物流(回収・リサイクル物流)の効率化を同時に実現する動きが本格化しています。本法への適切な対応は、持続可能なサプライチェーン構築とカーボンニュートラル達成の鍵となっています。