荷崩れとは、トラックでの輸送中や倉庫内での荷役作業中に、振動や衝撃によって積み上げられた貨物のバランスが崩れてしまう現象のことです。商品の破損や廃棄、さらには荷役作業員の重大な労働災害を引き起こす主因となります。
荷崩れは、不適切な積載方法による隙間や片寄り、不十分な固定、運行中の急発進や急ブレーキ、フォークリフトによる乱暴な荷役などが原因で発生します。荷崩れが発生すると、製品の損傷による直接的な金銭損失や納品遅延に伴う社会的信用の失墜を招くだけでなく、荷降ろし時に崩れた荷物の下敷きになるなど、作業員の命に拘わる人身事故に繋がるリスクがあります。さらに、走行中のトラックからの荷物落下は後続車を巻き込む大事故を引き起こしかねません。これを防ぐため、現場ではパレットへの正しい積み付け(パターン)の徹底や、ストレッチフィルム、ラッシングベルト、緩衝材などを用いた確実な固縛管理が不可欠とされています。
労働規制強化に伴い一車あたりの積載効率の極大化が進む中、荷崩れ防止は物流品質を維持するための最重要課題です。AIによる最適な3D積付けシミュレーションや、パレタイズロボットによる自動化、走行中の振動・傾きを検知するIoTセンサーの導入など、DXによる予防策が一般化しています。また、環境配慮の観点から、従来の使い捨てストレッチフィルムに代わる、繰り返し使用可能なエコバンドやグリーン資材の導入も急速に進んでいます。